声優やナレーター業で最も避けたい事と言えば、「声が出ない」「声が嗄れる」「いつもの声が出せない」といった事態ではないでしょうか。

商売道具である声が自在に操れなければ、自分への信用問題にかかわるだけではなく、仕事のスケジュールを変更させてしまうなどして仕事仲間にも迷惑をかけてしまいます。

喉のイガイガ、ゴロゴロは乾燥によることが多いので、冬場は特に声を守るためには日頃から喉を乾燥させない工夫が必要です。

ここでは、自宅で簡単にできる喉の潤し方やケアの仕方、それらの注意点をご紹介します。

マスクを装着する

外出するとき、寝ているとき、できるだけマスクを装着することは、喉の潤いを保つための基本です。

マスクを使用する主な目的は、

  1. 空気感染や飛沫感染などによるウイルスや菌の身体への侵入を防ぐこと。
  2. 花粉やホコリを防いで気管支を守ること。
  3. 喉の潤いをキープして粘膜を守り、ウイルスの侵入や喉の痛みを防ぐことです。

1~3いずれにおいても、結果的に声帯を守ることにつながります。

マスク使用の際に注意したいことは、上下を正しく装着すること(ポケットが下になるように)と、顔にフィットさせて隙間がないように鼻と口を覆うことです。

時々鼻を出して口だけマスクで覆っている人を見かけますが、鼻でも呼吸をしている限り喉は口を覆えば潤うわけではないので、これでは意味がありません。

正しく装着し、特に人の多い場所に外出する際は必ずマスクを使用するようにしましょう。

また、外すときは、マスクの表面を触らずに紐だけを持って外すようにしましょう。

マスクの表面は長い時間外気にさらされて、多くのウイルスやアレルギー物質が付着しているからです。意外と多くの人が間違った外し方をしていますので、注意しましょう。

加湿器を使用する

冬場は部屋の中では加湿器の使用がおすすめです。

喉を乾燥させないために最適とされる湿度は50~60%ですので、この数字をキープするようにしましょう。これより低いと乾燥して風邪のリスクがありますし、高いとカビや結露が増えてアレルギーの原因となってしまいます。

加湿器の中にはマイナスイオン効果のあるものだったり、好みのアロマを使用して部屋に香りを広げてくれるものもあります。リラックスすると唾液の分泌が促されて口の中が潤いますので、喉の乾燥予防になります。

あめを舐める

喉が乾燥したと感じたら、のどあめなどのあめを舐めると効果的です。

あめを舐めることで唾液が出て喉を潤してくれますし、唾液の殺菌効果でウイルスや菌の体内への侵入を防ぐ効果も期待できます。

あめに使用されている水あめが喉の表面に薄い膜をつくってくれることにより、保湿効果もあるようです。

また、のどあめでしたら喉の炎症抑制などの有効成分も含まれていますので、より効果的と考えられます。

ただし、あめを舐めるに際して注意点が三つ。

一つは、カロリーに関してです。あめによってカロリーは違いますが、大体1粒20kcalくらいですので、カロリー制限をしている人は、注意が必要です。

二つ目は、口の中に何かが入っている時間が長いと、虫歯になりやすいということ。あめを舐めた後には、水かお茶を飲むようにしましょう。

三つ目は、医薬品扱いののどあめに関してです。有名なところでは例えば浅田飴がそれに当たります。医薬品扱いののどあめは一日に舐められる個数が決まっていますので、きちんと用法・用量を守るようにしましょう。

水分を摂る

あめの用意がない、という時は、水分を摂りましょう。

体への効率的な吸収を考えるならスポーツドリンクやはちみつ水のようなものが良いのですが、水で十分です。

コーヒーやお茶などのカフェインが多く含まれた飲み物は避けましょう。カフェインの利尿作用によって返って水分が体から出てしまい、返って喉が渇いてしまいます。

喉を潤すマッサージをする

喉を潤す最も手っ取り早い方法は、唾液の分泌を良くすることです。

耳下腺、顎下腺、舌下腺の大きな唾液腺がある場所に刺激を与える(マッサージする)ことで、唾液分泌が促されます。

マッサージにもいろいろな方法がありますが、簡単なものをご紹介しましょう。

  1. 両手を頬の柔かいところにあてて、円を描くようにマッサージする。ゆっくり、やさしくを心がけて。
  2. 親指を顎の骨の内側(柔かい部分)に当て、耳下から顎先まで何か所か押すようにする。

じわじわと唾液が分泌されるのが実感できると思います。オーディション前で緊張して口が渇いた時などにも、道具は何も要らず手早くできるのでおすすめです。

ボイストレーニングに手を抜かない

「喉を潤す」という目的とは少し違いますが、声のお仕事を仕事にしようとする人ならではの、「声を守る」方法です。

声が出なかったり枯れてしまう原因は、風邪や体調不良以外に、声の基礎が出来ていないうちに無理をして声練習を続けた場合にも起こり得ます。

声のプロとして活動するためには、つぶれない強い声を作ることがとても大事です。

基本は腹式呼吸。それから、「喉を開く」ことです。

喉を開くとは、喉をリラックスさせて負担を掛けずに声を出すことです。

喉に負担が掛からなければ、長い時間強い声を出し続けることができます。

これは、ボイストレーニングをすることで習得することができますので、基本をおろそかにせずに練習を続けましょう。

最後に

風邪をひくのはある程度仕方のないことですが、それが言い訳にならないのがプロの世界です。

体調管理をしっかりし、声に影響が出ないよう喉の潤いを保つことを常に心がけましょう。