声優になりたい!と人生の登る山を決めたみなさんにとって、どこで修行を積むかが悩みどころだと思います。声優志望者は年々増えており、それに伴い学ぶ環境の選択肢も増えているのが現状です。

多くの人がまず迷うのが、「声優養成所」と「専門校」のどちらに入るべきかというところだと思います。

それぞれにメリット、デメリットがあるので、一概にどちらがおすすめとは言えないところですが、それぞれの特色や傾向をまとめてみたいと思います。

設立の目的

養成所と専門校は、どちらも声優になるためのスキルを学ぶ場ではありますが、生徒を集める目的はそれぞれ異なります。

養成所は声優プロダクションや劇団が経営しています。自社で将来活躍する新人を発掘・育成するのが目的といえます。

専門校は、高校卒業後の進路として考えられる、いわば専門学校です。どこのプロダクションに入るかといった偏りはなく、一般的な声優としての技術を教育し、多くの人材を育成することが目的の教育機関です。

入校するには

養成所と専門校では、まず入る方法が違います。

専門校は、一般的に書類選考のみでほぼ誰でも入学することができます。受け入れる生徒数も多いので、入りやすいというメリットがあります。

一方、養成所はオーディションがあります。オーディションに合格しなければ養成所に入ることはできません。実力であったり個性であったり、自信のあるものを持っている人はチャレンジするのもいいでしょう。しかし基礎力は必須であるといえます。

学習時間

次に学習時間について比べてみましょう。

専門校は、基本的に学校と同じです。週5日みっちり授業があるものと考えておいた方がよいでしょう。たくさんのカリキュラムがあり、それだけ多くの技術を集中して学ぶことができます。ただし、仕事をしながら通うなど、社会人が学びたい場合は難しいかもしれません。

養成所の場合は、授業やレッスンがあるのは週に数回だったりで、専門校に比べると自由な時間をとりやすいといえます。学習時間は少ない方ですが、ある程度自分で自由に練習する時間を持ちたい人や、アルバイトなどと両立したい人には都合がいいでしょう。

学習内容

学習内容はどんな違いがあるのでしょうか。専門校は、声優についてのスキルがまったくなくても基礎から学習できます。

例えば、地方出身者は正しいイントネーションから身に付けなければいけません。イントネーションから発声練習まで教えてもらえるのも専門校ならではです。

また具体的に進みたいジャンルが決まっていなくても幅広く学ぶことができるので、今後の進路を学びながら見極めたい人にはおすすめといえます。

養成所で学ぶ内容は、より実践的といえます。入所時のオーディションだけでなく、在籍中にも養成所内のオーディションがあるので、スキルがないと進級できません。いわばオーディションという本番を常に経験しながら力をつけていく場ともいえます。

同僚は共に学ぶ仲間であってもライバルと思って、切磋琢磨していく覚悟が必要でしょう。学ぶ環境としてはシビアですが、声優プロダクションに入る道としてはより近道といえるでしょう。

学費

費用の面でもやはり学習時間や学習内容に応じた違いがあります。

授業時間も少ない養成所の方が、専門校に比べれば受講料は安くすみます。

専門校は全日制の専門学校と同じだけカリキュラムも充実しているため、短期大学と同等の費用はかかります。

学歴

声優をめざすうえで、必要かと言われれば大きな問題ではありませんが、将来、声優以外にも進む道を考えている人にとっては、専門校での学習はきちんとした学歴となります。規定のカリキュラムを修了し、卒業式において学位を授与されれば、履歴書にも堂々と書ける学歴です。

養成所は学校ではありませんので、学歴としては残りません。

修了後の進路選択

声優プロダクションが直接運営している養成所は、声優業界の一番近いところで学べる場ですので、将来事務所に所属してデビューすることを目指すなら、一番近道となるでしょう。しかし、一度養成所に入ればどこのプロダクションのもとで仕事するかということもおのずと決めることになります。系列以外のプロダクションへの所属を目指すことはできないので、どの養成所に入るかは、事前に下調べをしておくことをおすすめします。

一方、専門校にも、声優の仕事とのコネクションはありますが、あくまでも教育機関としての関わりとなります。特定の声優プロダクションに偏ったつながりはありませんので、自由により多くの事務所を目指すことができるというメリットがあります。

まとめ

以上、専門校と養成所をもう一度比較してみました。

進路を迷う皆さんにも、現在の自分のレベルであったり、具体的な希望ジャンルの有無、経済的・年齢的事情など、様々な条件があることでしょう。

例えば、事務所に入ることを第一の目的に中小事務所を狙っているなら、様々な事務所のオーディションを受けることが出来る専門学校・スクールの利点が生きてきます。

また、大手の方が仕事量・売り出しの力は強いので、付属の養成所一本に絞ることで最短でデビューを目指せるなど、どちらがおすすめかは百人百様であり、判断は結局自分自身の意志に委ねられます。

しかし間違いなく言えるのは、どちらを選択しようとも、夢をかなえるかどうかは、自分の覚悟次第。

声優という仕事が、ある程度メジャーに認知されたおかげで、選択肢も増えたわけですから、多くの人に目指す道は提供されています。

やると決めたらとことんやる!という強い意志さえあれば、どこに入っても道は開けていくことでしょう。自分を信じて、進路の決断に臨んでください。