声優のマネージャーの仕事は、管理することがメインであり、声優のスケジュールや仕事内容のチェックなどを行います。

たいていはマネージャ一人で複数の声優を抱えており、どこかの現場に来ていてそこで連絡を取り合うというのが一般的な形となっています。

マネージャーが同行するケースとしては、大勢の人が来ている現場や普段の仕事場ではないところへ行く場合などです。最近では声の仕事だけでなく、舞台やテレビの仕事などが舞い込み、アイドルのような扱いを受ける人も多くいます。勝手の知らない現場に行く際、マネージャーが同行し、チェックを行うというのもまた仕事内容の1つに含まれます。

そんないつもお世話になっている声優マネージャさんについて、今回はご紹介させて頂きますね。

目次

マネージャーといえば、営業活動も仕事の一環

またよろしくお願いしますという挨拶に始まり、あの作品にお願いします、続編もどうか声をかけてください、オーディションがあればぜひともなどあの手この手で取り入ろうとするのも仕事です。声優もいわば芸能人、タレントであり、マネージャーとは二人三脚の関係になることもよくあります。

このため、どのように成長していきたいのかということを問いながら、方針を決め、それに見合った仕事をとってくるのも立派な仕事です。

人によっては、付き人のように扱う人もいますが、そうした人は芸能界で大成しないか、痛い目に遭ってから考え方を改めるかのいずれかの道をたどることになります。いかに戦友、ビジネスパートナーとしてお互いに信頼関係を構築できるかも重要な要素となります。

最近多いのはメディア管理と呼ばれる仕事

SNS、ブログなど演者が発信できる場が増え、それだけファンとの双方向のやり取りが増えました。声優とファンとの懸け橋になりがちだったのがラジオであり、投稿を通じて盛り上がるというのが一昔前のやり方でしたが、動画メディアやSNSなど様々なものが普及し、そこに登場するようになったことで、ファンとの距離感はより近いものになりました。

すると、ラジオでしか露出していなかったことで演者自身の人間性や素の部分が今まで以上にさらけ出されるようになり、演者本人では手におえない、むしろリスクになることも出てきました。そこで、SNSの管理をマネージャーが行い、しかるべき対応をとるようになっています。特にSNSは不用意な発言によってすぐに炎上し、芸能活動に大打撃を与えかねない問題となっています。

特にアイドル化しつつある業界において、恋愛問題に関する動きにも神経をとがらせなければならず、熱狂的なファンからいかに守るのかということも仕事内容の1つとして存在します。こうしたケースは経験がある程度ある演者などの話ですが、新人などに対して同様のマネージメントをしています。

新人に対する教育

最初からアニメの役や吹き替えの仕事というのはあるものではなく、ナレーターなどの声の仕事を頻繁にこなすことが新人の仕事とも言われています。すると、仕事の心得であり、他に何をしなければならないか、足りないものは何かなどを教えながら、モチベーションの維持のために仕事を探してくるということも必要になります。最近はスマートフォンアプリのゲームの仕事が増えており、そこでの声の仕事というものの需要が増しています。

すると、その仕事をモチベーションの維持に役立てながら、ナレーターの仕事など一見すれば地味な作業をこなしてもらい、基礎を鍛えてもらうことになります。声の仕事はずっと声が同じということはなく、長い年月を経て変化する人はどんどん変化し、声の変化で年齢を感じる人もいます。今は不向きかもしれない仕事が、何年かすればこの人にしかできない仕事として認知されることもあります。そうした方向性を作り出すのも仕事です。

ただ、声優事務所のマネージャは一人で複数の声優を抱えているので、見え方・立ち居振る舞いなど細かくプロデュースを日頃からマンツーマンでの指導は、時間的に手が回しにくいです。

あっこ1

自分で自分自身を試行錯誤しながらプロデュースできると、声優としての個性を伸ばせますよ。

人間力が問われます!

これだけ多くの仕事内容であるため、休みはあまりなく、それでいて1日の拘束時間も長いことから大変厳しい仕事であることに変わりありません。

※そういえば、昔81プロデュースのマネジャー募集のキャッチコピーで「アニメ・映画を、キライになる覚悟はありますか」っていうはホントかも。。。

アニメが好きだからという理由だけで始めた人もいれば、芸能界であればどこでもよかったという人もいるなど、その動機は様々です。

ただ、大変やりがいのある仕事であることに変わりはなく、担当する演者を鍛えて、一人前に育て上げることに情熱を燃やす人も多くいます。向いている人として、営業力や交渉力のある人もさることながら、今の時流を読み解ける人、そして、将来的な世界進出に備えて英語などの外国語を習得している人、これから習得できる人などです。

それまで求められてきた仕事だけでなく、多角的な仕事にも対応できる人物であるかどうかも問われてきています。専門学校から目指す人だけでなく、この仕事を第一志望にしている有名大学卒の人もいるなど、仕事のステータスは段々と上がってきています。日本のアニメ文化を支える裏方として注目を集めているのが現状です。