今求められているのはどんなナレーションでしょうか?あなたがもし仕事としてナレーターになりたいのなら、業界のニーズには常に敏感であることが重要です。

 

2014年現在は、不況のあおりをくらって広告費が激減。ちなみにこの業界は一般企業の経済事情の約3年遅れて反映されると言われています。制作費の少なさから多くのナレーションは局のアナウンサーにお願いすることが多くなりました。アナウンサーは会社員ですから、どんなにたくさん仕事をしてもお給料は定額です。私たちはこの壁を超えなければなりません。

 

不況に負けないナレーター

ナレーションといえばストレートナレーションですが、先にもお伝えした通り、現在は殆どが局アナの方が担当されています。ではあえてナレーターに発注がくるのはどんなものなのか?アナウンサーの方ができない、苦手なナレーション。

 

バラエティナレーションです。

 

字の通り、バラエティ番組を盛り上げるナレーションです。初見に近い原稿で振り切ったテンションを要求されたり、時には天の声として番組出演者の方との絡みが要求されたりとなかなかの対応力が必要です。


 

この分野はナレーションというよりは、お芝居に近いものがあるので声優、役者出身の人が強いです。しかし、バラエティナレーションを得意で多くの指名をいただいているナレーターさんもいらっしゃいます。

 

はねる、勢いのある、元気な、楽しいナレーション。意外とできる人が少ないのか、気をつけてテレビを見ていると「あれ?この声確か別の番組でも・・・」と思うことがあります。

 

バラエティ番組のナレーションは結構限られた人数で回っています。それだけ求めるレベルの人がいない、難しいということなんでしょうね。

 

つまり、これができるようになれば、仕事のとれるナレーターになれるということです。

 

引き出しをたくさん持つこと

もちろんストレートのナレーションが全く必要とされていないということもありません。最近では、東日本大震災の際など、国内になんとなくはしゃいではいけないような雰囲気ができていた頃。バラエティ番組やおふざけ色の強いCMは軒並放送自粛となり、堅い・まじめな内容のCMや番組が増えました。そんな時は「なるべく色のない、無感情でストレートに」というオーダーをいただくことがあります。現場でのオーダーは常に変化し続けます。

 

自分が呼ばれた時には「しっとり落ち着いた声質の人」で呼ばれたはずなのにいざ現場に行ってみると「やっぱり元気に明るいかんじでやってみてもらえますか?」なんて真逆のオーダーをされることなんて日常茶飯事です。

 

どんなオーダーがきても、たとえ自分の苦手な分野のオーダーがきても正面からぶつかっそれに応えられるように、常に引き出しをたくさん用意しておきましょう。