声優・ナレーターの事務所間の移籍は、比較的寛容な業界なのでよくありますが、移籍する声優にとって、どんなことがメリットなのでしょうか?

他の事務所へ移籍することのメリット

事務所を変えるメリットは大まかに分けて、3つのポイントが挙げられます。

事務所の人間関係をリセットできる

まず1つ目のポイントは仕事の管理をしてくれるスタッフが変わる事です。事務所には様々な役割を担っているスタッフがおり、現場やスケジュールなどはマネージャーやデスクによって支えられています。今まで任せていた仕事を管理してくれた人たちと離れる事は仕事をするうえでは体験かもしれませんが人間関係がギクシャクしてしまった場合は精神的な負担がかかる事は言うまでもありません。

「ストレスを感じるなら極力会わなければいいだけではないか」という最もな指摘は仕事の性質上困難です。台本の受け取りやスケジュールの確認などそれぞれのスタッフと会って調整しなければなりません。それが苦痛になって事務所を変えたという人は実際にいると言われています。

ギャラのマージンが変わる

次に2つ目のポイントはギャラのマージンが変えられる事です。マージンとは売上高と売上原価の差額すなわち売上総利益を意味しています。一見すると営業利益と似ていますが純粋な利益である営業利益に対してマージンは費用を差し引かなくてはなりません。言うまでもなくマージンの需給はあればあるほど理想的です。

しかし、このギャラを左右するポイントは事務所によってスタイルが異なります。所属のスタイルで階級をつくってマージンを決めるような場所もあれば経験がまだ浅いからマージンを絞り上げるところなど様々です。おまけに仕事が多すぎるあまりマージンについて考えられない状況になりつつあります。

サブカルチャーの普及や海外におけるアニメや漫画の支持によって声優の仕事は多忙を極めており、環境も悪いところはさらなる悪化を招いているという噂が絶えません。

移籍には一定の期間は他に所属できない契約や経歴による条件など苦労する要素もありますが、仕事を変えるだけでもマージンについて考えてない人にとってもメリットがあります。それは環境改善という意味も含まれていますね。

それが最後のポイントである仕事内容の変更です。

仕事の方向性を変えたい

声優さんの仕事といったら顔出しせずにアニメやゲームのキャラクターの声を演じている印象深いと思いますが、それだけではありません。海外映画の吹き替え・ナレーション・トーク番組への顔だし出演などたくさん仕事があります。

ただし、事務所によってそれぞれ得意分野があり、方針も異なります。

アニメを主に扱っているところもあれば吹き替えを専門にしている事務所、CMナレーションが得意な事務所もあります。それは所属している事務所・マネージャーが握っているパイプが深く関わっており、よほどの声優にならない限り個人ではどうすることもできません(できたら、新事務所設立してますね)。

よって今の仕事の内容を変えたい場合は移籍することが、一番というわけです。

最後に

声優の仕事スタイルは、基本的に2通りです。

1つはフリーランス、もう1つは事務所に所属しマネージメントしてもらうです。昨今は時代の変化で前者のスタイルが増えてきていますが、どういう仕事のスタイルが良いかは、その人次第です。

ちなみに、ワタシがフリーでいるのは自分で仕事量をコントロールしたかったからです。

基本的に事務所と声優の関係はいわゆる共闘関係ですが、「仕事がまわってこない。」「自分のビジョンと方針がズレている。」「環境が合わない」という理由で離れる事も多々あります。

つまり、自分にとってより良い条件で仕事をしたいんですよ。一般的な転職動機と変わらないんですね。。。