滑舌の道に近道はありません。

逆を言えば、練習をやったらやっただけ、必ず上手くなるのが滑舌のトレーニングなんです。

目次

母音をきちんと変化させよう!

まずは母音の形を大切に、ゆっくりと言葉を出していきます。早口言葉ではなく、正しい口の形を意識せずに作れるようになることが大切です。

」はあくびをするときに開く形を思い浮かべましょう。奥歯がしっかり離れるように口を開けます。

」は口を軽く横に引き、歯を閉じ気味にした口の形です。力を入れて引っ張り過ぎないように注意して下さい。

」は口を細長く閉じて突き出した口の形です。唇を尖らせて突き出しましょう。

」は「い」の発音と同じように口を横に引いた形です。「い」よりも口を少し広く開け、舌の真ん中の部分を下に下げるようにしましょう。

」は口を尖らせた形ですが「う」とは少し違い、口の中を縦方向に開くようにしましょう。

カ行・サ行・タ行・ナ行・ハ行・マ行・ヤ行・ラ行・ワ行の滑舌

滑舌の練習方法

次に、養成所でもらう滑舌練習帳や、早口言葉などとして知られている言いにくい言葉を集めたものを、これもまずはゆっくり丁寧に読んで行きましょう。

(青巻紙赤巻紙黄巻紙とか生麦生米生卵とかを早口で言わずに、ゆっくりです)

早口言葉~言い難い&噛みやすい言葉の一覧集

早口で練習してしまうと、勢いもあり、自分ではつい言えたような気になってしまいます。また滑っている部分があったとしても気づけないのです。

自分の苦手な単語が出てくると、緊張してしまって力が入ってしまいますね。力が入ると、口の周りや首筋、舌の付け根などが動きにくくなり、余計に綺麗に発音できず、苦手意識が高まります。

苦手な単語ほど力を抜いてゆっくり発音しましょう。

自分は度の音が苦手なのか、苦手な単語を一音節ごとに切って探し、その苦手な音節の前から母音の形を意識して口の形を取ると、発音しやすくなりますよ。

北原白秋「五十音(あめんぼの歌)」で滑舌の練習しよう!

巻き舌(タンドリング)できる?

滑舌をよくするには、固く動かない舌の筋肉を鍛える練習も大切なポイントです。これは歌にも共通するポイントで、レッスンを始める前には巻き舌がちょっと苦手だったり、全く出来なかったりする人は多いですよ。

舌の筋肉を鍛える練習

『るるるるるるるるるるるるるるる』とだけ素速くいう方法などもありますが、どうしても巻き舌ができない方は、以下の方法をお試しください。

舌の筋肉が鍛えられ、舌が柔らかく動きやすくなり、いきなり舌が回り始めます。

  1. プル、プラ、プル、プラ、・・・
  2. トゥル、トゥラ、トゥル、トゥラ、・・・
  3. アラ、オロ、アラ、オロ、・・・
  4. アrrrrrrrr・・・

何度も何度も繰り返してください。ちなみに、巻き舌の練習をするとラ行の滑舌も格段によくなりますよ。

筋肉をほぐすリップロール

また顔や舌の筋肉が足らずに上手く出来ないこともあるので、舌を思い切り出して左右に動かしたり、口の中で舌を回すなどのトレーニングもしましょう。

緊張して筋肉がこわばっている場合はリップロールもオススメです。リップロールとは唇をふるわせてぷるるるるると言わせる動きですね(わかります??)。

 

リップロールのやり方とコツ

*音量にご注意ください。

 

上手く出来ない人は腹筋が弱い証拠です。

どうしても出来ない人は頬に手を添えて、少し外側に引っ張るようにしてやってみましょう。何度かやっているうちにコツを覚えて出来るようになると思います。

「タングトリル」と「リップロール」は同様の効果があり、舌のトレーニングもできる最高の滑舌エクササイズです。ダブルで行うとさらに効果的になりますので、一日おきに交互に練習するとよいでしょう。

 

大切なポイント

滑舌練習は、口の形を確認する意味でも、鏡に向かって練習してみましょう。

口がきちんと動いているか確認してみてください。

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北原白秋「五十音(あめんぼの歌)」は、かつては小学校の国語の教科書にも掲載されていたほどです。日本語の仮名文字50音をバランスよく配しており、演劇での発声練習によく用いられますよ。
北原白秋「五十音(あめんぼの歌)」で滑舌の練習しよう!